野球におけるアイシングの最新知見:パフォーマンスと熱中症の観点から

リカバリー

こんにちは、こーけつです!

この記事では、野球選手のパフォーマンス向上と熱中症予防の観点から、最新の論文に基づいたアイシングに関する知見をまとめました。

 

現在、高校野球と中学野球に関わらせて頂いておりますが、投手の投球後のアイシングの必要性について聞かれることが非常に多いです💡

 

私の知っていることが全てではありませんが、過去の研究を根拠に私なりの考え方を共有させて頂きます!

 

投球後のアイシングと軽運動の効果

ある研究では、投球後にアイシングを行う群と、軽運動(インナーマッスルのトレーニング)を行う群を比較しました。

その結果、2日間の連投後では、軽運動を行った群の方が肩の可動域と筋力の回復が早い傾向が見られました。

これは、軽運動が血流を促進し、筋肉の疲労回復を早める効果があると考えられます。

 

この事から投手が当たり前の行っている投球後のアイシングは、本当に翌日以降に向けての疲労回復になっているのかが疑問が残ります!

 

むしろ、投球で疲労しているインナーマッスルに対して軽い運動をした方が、疲労物質が抜けて結果的に回復が早いことがあるようです💡

 

あとは選手自身の感覚で投球後のアイシングの有無を判断出来れば良いと思います!

 

非投球側の手のひらのアイシングの効果

別の研究では、投球時の非投球側の手のひらをアイシング(右投手なら左手)することで、深部体温の上昇と肩外転筋力(腕を横に広げる力)の低下を抑制できる効果があることを示しました。

これは、手掌をアイシングすることで、動脈静脈吻合(どうじょうみゃくふんごう:血管の事)を介して全身の深部温度を低下させる効果があると考えられます。

 

これはボールを扱う投球側は冷やさずに非投球側のみをアイシングしている為、野球選手の為の内容だと考えられています💡

 

野手は肩の筋力の低下は大きな影響は与えないかもしれませんが、投手は肩の力が発揮しにくくなるといわゆる肘下がりが生じてしまうかもしれません💦

その観点から非常に効果的な内容であることが考えられます💡

 

また深部体温を上げにくくしてくれる為、選手の熱中症の対策にもなることが考えられます!

このアイシングの方法は投手だけでなく、選手全員が行う価値があるかもしれません!

 

もしかしたら戦術や選手起用を判断する監督も手のひらを冷やすことで、暑さで判断力が鈍ることを予防してくれる可能性もあります👍

 

まとめ

  • 投球後は軽運動を行うことで、アイシングよりも早く肩の可動域と筋力が回復する可能性がある
  • イニング間に非投球側の手のひらをアイシングすることで、熱中症対策と投球障害対策になる可能性がある

 

おまけ

てのひらを冷やす為の道具が販売されている様なので、参考までに紹介させて頂きます!

 

参考文献

コメント